─三年後─
もうピストルも無い。
弾丸も無い。
翔瑠は未来や過去にも行けない単なる大学生だ。
だがそんなある日、翔瑠はまたあの男に会った。
「…オッサン…」
「ふん、覚えていたか。どうやらお前に拳銃を託して正解だったようだ…」
「何の話だよ…、俺から一方的にピストルを奪ったくせによぉ」
「いやいや、悪かった。キミなら本当に未来を変えてくれそうだったからね。現に未来を変えた」
「…何を、言っている?」
「もうじき巨大な津波により日本が沈没する。だがキミが救うんだよ、未来のキミがね」
「どういう事だ?」
「まぁ、見てれば分かる…」
そう言うと男は去って行った。
「俺が…、救う…?」
翔瑠はそんなぼやけた事を言われてただ立ち尽くすのみだった。
***
─数時間後─
テレビを見ていたら臨時ニュースが入った。
『番組の途中ですが、ここで臨時ニュースをお伝えいたします』
その臨時ニュースは日本全国が津波により沈んでしまう事を告げるニュースだった。
大変だ!
こんな所に居ちゃ死んじまう!
どこか遠くへ!
くそっ!
あのピストルさえあれば…!
ゴゴゴゴゴという轟音と共にそれはやってきた。
とにかく高いところへ行かなきゃ!
窓から屋根へと飛び移り、音のする方向を見た。
もうすぐそこまで津波は迫ってきていた。
すると家の前に誰かが立っていた。
「危ないですよ!早く高いところへ避難…」
振り返った姿は…。
俺だった。
いや、未来の俺?
あの謎の組織のリーダーの俺か?
「よーぅ!ちょっくら濡れるけど我慢してくれよ?俺も命がけなんでね」
「どういう…事だ?」
そして未来の俺は津波に流された。
…が、その刹那。
フッと水が消え、辺りは夕立の通ったような感じだった。
すると、未来の俺が、倒れていた。
「た、大変だ!」
***
「…いじょうぶか!?大丈夫か!?」
翔瑠は未来の翔瑠の頬をピシピシと叩いた。
「…い、痛たた…」
「大丈夫か!?どこか打ったか!?」
「…あー、大丈夫みたいだな。サンキュ」
「未来の俺…。一体どうやって?」
「んー、そうだな。一種の賭けみたいなもんかな」
「賭け?」
「あの津波の中で“あいつ”をぶっ放したのさ」
あいつってもしかして…。
「ピンポーン、弾丸だ。人を移動させることが出来るなら物も移動出来るんじゃないかってね」
「そんじゃ今の津波をどこかに飛ばした…?」
「そう、ホントに賭けだったけどね。いやぁ、助かって良かった良かった」
「でもアンタ、もう未来に帰る弾丸が無いんじゃないのか…?」
「はっはっは、そんなのはどうでもいいんだよ、これであの無残な未来を救えたならね」
「でも…これからどうすんだよ」
「ん~?どこか働き口探してこの時代で生きるよ。それより腹減ったぁ~」
「…うちで何か食ってけよ、どうせ金もねーんだろ?」
「あ、いいのかな?ま、自分ちだからいいか」
***
「オフクロ、客だぞ」
「あらぁ、だぁれ?」
「あはは、久しぶり。って言っても分かんないか」
「あらまぁ、翔瑠とそっくり…」
その後、未来の俺は飯をたらふく食い、家を後にした。
***
─その後─
キィ。
「いらっしゃい…、って俺か」
「あのなぁ…、何時までうちに居る気だよ!」
「仕方無いだろ、働き口見つからないんだから、今は骨董屋でお手伝いだ」
「翔瑠もリーダーさん見習って店手伝え!」
オヤジから嫌味を言われる。
そうそう、俺達はそっくりさんという事になってる。
翔瑠という名前だとややこしいので、未来の俺にはリーダーと名乗ってもらう事にした。
しかもリーダーはうちに居候。
俺達は“あの男”を追っていた。
そう、俺にピストルを託した男だ。
「そうそう、リーダー。あの男の事だけどな…」
「何!?目撃者が!?」
未来に帰る為にあの男に会う必要がある。
そして、あの拳銃を、ピストルを返してもらう為に…。
終わり。
***
今日のあとがき。
ようやく終わりましたー!
もう少し短くても良かったんだけど結果オーライだよね。
まだ続きそうで続かないというドラゴンボール式エンディング。
いかがだったでしょうか?
個人的には中の下くらいかなと…。
なんかあの男の説明もあやふやだし、結局謎の組織についても触れることなく終わりましたし…。
まぁ、今度何か書くときはちゃんとラストを考えながら書こうと思います。
今回も例の如く行き当たりばったり仕様でした。
それでは今日はこの辺で。
でわでわ~。
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